機動戦士ガンダムNTから見るこれまでとこれからのガンダムの行く末

少し古い話にはなりますが、2018年11月に機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)が劇場公開されました。
このガンダムNT、実はいくつかの含みを持たせた作品になっています。


一つは、機動戦士ガンダムのアニメ化40周年記念作品の一つとして公開されました。
また、先に展開された機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)の完結編という意味合いも持たせています。(サンライズは公式的にこのような表現はしていませんが、間違いないと思います。)
そして歴史的にも、ジオンの活動は完全に終了し、宇宙世紀100年に戦乱の終了が宣言される事となります(NTは宇宙世紀97年)
なので、いろんな意味で完結されたタイトルと言えます。

そしてもう一つは、サンライズが展開している「NEXT UC 100」の第一弾としても公開されています。
「UC NEXT 100」とは?
UCとは宇宙世紀の事です。今後は宇宙世紀100年以降の歴史を展開していくということです。
これまでのガンダムタイトルの多くは、一年戦争(機動戦士ガンダムのお話し)中のUC79年からNTの97年の間を描いています。
UC100年以降はF91やVガンダムといったタイトルくらいしかありません。
やはりジオンが登場する70年代から90年代が多く語られています。
先に述べたとおり、UC100年以降は大きな戦乱は無いと、公式的に発表されています。
ガンダムはどうしても戦争や戦乱のお話しなので、UC100年以降のお話しが少ないのもある意味納得できます。
そんな中、サンライズが豪語する「UC NEXT 100」。一体どんなタイトルになるのか、どのような映像展開をしていくのか。まだまだ未発表なので何もわかりませんが、楽しみです。

とはいえ、全く何も無い訳ではありません。
大きな話題として、「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」が5月に公開が決まりました。
本来は昨年7月に公開予定でしたが、今年5月の公開決定が展開されました。
この閃光のハサウェイは、UC104年のお話しです。
原作は1989年に小説として発表されたタイトルです。30年後にアニメ化される事については多くのガンダムファンが驚きました。
作者の富野由悠季やサンライズは、「時代が追いついたから」と表現していました。
どういうこと?
一つは、当時は複雑なモビルスーツ(MS)の形状をセル画で動かすは不可能でした。アニメーションの技術的な問題が解決したためです。
もう一つは内容です。
ガンダムとは、環境問題と人類の革新の2つが物語の本質です。
ガンダムが放送された1979年に既に環境問題により宇宙移民せざる負えなくなった人類を描いています。
令和の現代、その可能性も匂わせるくらい環境問題は切迫しています。
そしてUC100年代、宇宙移民して100年以上経ったにも関わらす地球の環境汚染を止めようとしない政府に対して反乱を起こす、それが閃光のハサウェイです。
そして、宇宙に暮らし始めた人類が新たな能力に目覚める人類の革新(物語の中ではニュータイプと呼ばれています)により、人と人が誤解なく分かり合うことができるようになり、戦争や環境問題も乗り越えられる存在になろうとしています。
89年当時はまだまだピンと来ない内容でしたが、今では当たり前のように語られる環境問題を考えさせられる作品となっています。
富野由悠季の先見の明は異常です。
この閃光のハサウェイは三部作として公開されるので、しばらくは楽しみが続きそうです。

もちろんガンダムは映像だけでなく、物販も数多く存在します。プラモデルはもちろん、アクションフィギュアやゲームなど、数限りなく存在します。
お台場のユニコーンガンダム、横浜の動くガンダム等々…。
次は何が来るのか。
結局のところ行く末はもはや誰にもわからないでしょう。
毎日のようにどこかしらで何かしらの最新情報が更新されているガンダム。
どんどん若い人がどんどん新しい解釈で作られ続けられるガンダム。
でも決して忘れてはならないのは、ガンダムは「環境問題と人類の革新」のお話だということです。
単にロボットが戦う戦争を描いているだけではないということを肝に銘じて作成してほしいし、視聴する側も、単なるアニメ以上に考えさせられるのだということがわかると思います。